引用文は全て本田直之さんの「レバレッジ・シンキング」からです。
「成功の要点」を見極める
効率が悪く、成果が上がらず時間がかかってしまうことの原因の1つは、ポイントがズレていることにあります。ずれたことを必死にやっていても成果には繋がりません。成功への鍵を握る要素=キー・サクセス・ファクターを見極める能力が重要なのです。
始める前にどうすれば良いか、その最短距離を考えて効率的に行動するのです。これこそが成果を上げるために最も重要な能力の1つだと思っています。
勉強なら、勉強そのものにすぐ取り掛かるのではなく、まず「勉強の仕方」を勉強する。
これは仕事でも同じです。
ポイントを掴まずにがむしゃらに作業を繰り返していても、成果には結びつきにくいです。
「成功への要点」を見つけることによって、「作業」ではなく、「結果」にフォーカスすることができるようになります。
何か目標があれば、まずは「何がポイントなのか」を見つけることに労力を使いましょう。
「成功の要点」を見つける方法
・前例を調べる
・うまくいっている先人から学ぶ
・ビジネス書から学ぶ
などといった方法があります。
自分で試行錯誤し、ゼロから見つけ出すよりもまずは良い前例に学んでしまった方が圧倒的に速いです。
目標の立て方
俯瞰して逆算する
俯瞰とは高いところから見下ろして眺めることをいいます。
何かに取り組むとき、目の前のことだけを考えて仕事をしていると、無駄なことをしたり、回り道をしてしまうこともあります。ですから自分のゴールまで俯瞰してみて、そこに最短距離で到達するためには何をすべきか、どういうステップを踏んでいくのがよいのかを逆算思考で考えます。
ビジネスでうまくいっている人たちに話を聞いてみると、そのほとんどがまずゴールを設定しています。
俯瞰逆算型のメリットは、ゴールがはっきりしていることです。
ゴールがはっきりすると、一定の時間の中で、成果を上げるためには何をやらなくてはならないのかがわかります。やるべきこと、やらなくてよいことがはっきりします。
そして、ゴールに繋がるのはその中でどれかと行動を絞り、そこに集中していきます。
要するに、少ない労力で大きな成果が得られるのです。
何かに取り組もうとするとき、いきなり初歩から手をつけるのではなく、まずゴール地点の作業を見てみる、やってみることが大切です。
このとき、「できない」ことは全く問題ありません。
とにかく一度挑戦してみることによって、現状と目標の「ギャップ」を知ることができ、「やるべきこと」が明確になります。
そして、やるべきことが明確になることによって、意欲も湧いてきます。
まず全体の流れを把握してから「今日のタスクリスト」にまで落とし込む
全体から逆算して今日のタスクが決まります。
習慣化
数値管理で習慣化しやすくなる
数値管理することで日々の達成感を味わい、ゴールまでの距離がわかることによって、継続するモチベーションが高まります。
わたしはビジネス書の多読を習慣にしています。エクセルでその日読んだビジネス書の冊数を記録しています。記録に残すことによって、「もっとやろう」というマインドが生まれてきます。
わたしの経験でも、読む本の冊数が増えるにつれ、マインドが上がり、結構おもしろくなってきます。
1日2冊が目標なのですが、5冊読む日もありました。1日でも抜けたりすると気持ち悪くなったりします。
このように、気がついたら自然に習慣化していたのです。
時間の使い方
1日24時間、1年365日。
時間は誰にでも平等に与えられています。
限られた時間をどう使うか、いつまでにどんな成果を出すか、つまり、時間への感度を持つことは、ビジネスパーソンにとってとても大切です。
時間は一度失ったら決して戻ってくることはありません。お金のように貯蓄できるものではないのですから、時間の使い方について、お金以上の意識を持つことが大切です。
時間が限られていると、人間は強烈なパワーを発揮するのです。
仕事のスピードが速ければよいのではありません。成果を上げることが重要なのです。
成果を短時間で上げることが重要なのです。
「時間の固定費」を削って使える時間を増やす
「時間の固定費」には具体的には以下のようなものがあります。
・仕事
・睡眠
・食事
・移動
・掃除
・洗濯
・ルーティンワーク
「時間の固定費」を削減する方法の具体例
「時間の固定費」削減の方法は色々あります。
仕事はできることならやめてしまう、睡眠時間を短くする(早寝早起きする、短眠のテクニックを取り入れる)、料理や食事をしながら何かする、食事を自分で作らないようにする、移動距離を短くする、移動回数を少なくする、移動時間に読書や仕事をする、掃除しながら音声学習する、掃除をホームキーパーに任せる、こまめに掃除をして掃除に時間をかけないようにする、洗濯しながら他のことをする、全自動洗濯乾燥機を使う、ホームキーパーに洗濯してもらう、洗濯の回数を減らす、ルーティンワークの効率をアップさせ無駄な時間を削る。
など、固定的な時間を減らす手段は色々とあります。
特に仕事や睡眠は非常に大きな割合を占めるので、改善してしまうことによって、日々大きな時間を手に入れることができます。
お金をかけることで減らせる固定費もありますが、お金をかけなくても心がけだけで減らせる固定費もあります。
このあたりは、できる範囲でやってみればいいと思います。
そして、こうして生み出した時間は自己投資に充てていきます。
時間割をつくり「時間の資産配分」をする
時間割を使うことで、強制的に「自己投資の時間」を確保できる
自己投資の時間を天引きにする。
先に「インプット」など、自己投資の時間を設定してしまえば、「タスクを実行する」などの仕事をする時間はそれ以外の時間にやろうという発想に切り替わります。
空いた時間に「読書しよう」「勉強しよう」とすると、できたりできなかったり、他の時間の使い方に左右されてしまいますが、先に時間を確保してしまうことによって、毎日確実に自己投資の時間をつくることができます。
時間割によって「ルーティン化」するメリット
時間割を決めることによって「何をしようか」と悩む時間がなくなる
時間割が決まっていることによって、その瞬間の集中力が増す
時間割をつくると、「この時間の中でこの仕事をやる」という発想になります。それが集中力に繋がります。
時間割は大きく「インプット」「アウトプット」「生活」「プライベート」の4つに分類
目的や重要度を明確にした上で、それに応じて時間配分を決める。
全体像を把握し、タスクを明確にし、期限を設け、短時間で成果を出す
時間があるから仕事はできない。
時間がないから仕事はできる。
時間に制限を持つことによって、時間をとても有意義に使うことができるのです。
制限時間や期限を設けることによって、「成果を出すためのポイントを見つける」「やるべきことと不要なことの取捨選択をする」「集中する」といったことをするようになり、効率が上がります。
「時間の密度」「時間の厚み」
知識への投資
前例に学ぶ
他者に学ぶことは素晴らしいことなのです。
安心して他者から学んでください。
1から100を生む。
すでにある1の質を高めたり、付加価値を加えるという方法は、少ない労力と時間で成果が上がります。
成功した人のやり方を学んで、そこに自分なりの応用を加えるのが成功の近道です。
ビジネス書は前例の宝庫。
限られた時間の中で成果を上げるには、他者から学ぶのが一番良い
ノウハウを学ぶなど、一人前になるまでの時間を短縮する努力をすることにより、成長のスピードを上げることができるのです。
「前例に学ぶこと」によって、時間という貴重な資源を有効活用することができます。
多くの成功者が前例に学んでいる
トーマス・エジソン、アンソニー・ロビンズ、イチロー、サム・ウォルトン、ソニー会長出井伸之
模倣、改良、まね、他者から学ぶ、他人の優れているところを盗む、他人の経験を手本とする、成功のエッセンスを学び取る技術
多くの成功者が「前例に学んでいる」ことを公言している。
自分に似たタイプから学ぶ
学んだことは実践する
各種メディアの使い方
メディアとして体系だっているもの
本、雑誌、新聞、テレビ、ネット上の記事、メールマガジン
スクール、セミナー、通信教育として体系だっているもの
体系だっていない他人の体験
テレビは録画して必要なところだけ見る
読書
わたしは書籍はビジネス書を年間400冊、雑誌は月に約20誌に目を通しています。
予定が詰まっているときでも、1日1冊以上のビジネス書を読んでいます。読書に費やす時間は早朝の1時間程度です。1時間で1冊読み、そこから知恵を学び、自分のものとして応用し、100倍のリターンを生み出します。
できるだけたくさんの本を効率良く読み、多くの人の成功のプロセスを吸収することが必要です。
これにより累積効果が出て、条件反射的に実践で必ず活用できるようになります。
読書を始める前には、まず読書は問題解決のために行うものと意識します。
すると、今の自分に必要なのはどの本かわかるでしょう。
日々の読書の積み重ねで、読む人と読まない人の差が格段についてきます。
1日1冊、1年で365冊、これを30年続けることで読める本の数は1万冊を超えます。
本文を読む前に、本全体をざっと眺める。
カバーのソデや著者のプロフィールを見る。
帯を読む。
カバーの表ソデを読む。
「まえがき」「目次」「あとがき」を眺める。
こうすることで大枠が見えてくる。
そして、本を読む目的を改めて確認し、ページを開く。
事前に一手間かけることで、格段に効率的に読めるようになります。
重要なところと、そうでないところの見極めがはっきりつくようになるのです。
どうでもよいところは飛ばし読みすることができるので、読むスピードが速くなります。
こうすることで1冊の本を短時間で読み終えることができます。
目的を意識しながら読むと、内容もよく吸収できるのです。
P.131 重要なところに線を引く など
P.147 レバレッジメモ
効率よく働く・学ぶ
「二毛作」で一度に複数の作業をこなす
1つの物事をするときに、同時に何かできないかを考えます。
それが「二毛作」という考え方です。
「二毛作」はもともと、同じ耕地で1年の間に2種類の異なる作物を栽培することです。
これと同じように、1つのフィールドで2つのことを同時にやろうと発想すると、成果が大きく変わります。
実はこの記事も僕にとっては「二毛作」なんですよね。
「読書」が本来の目的なんですが、そのメモをこうして記事化することによって、情報をシェアすることもできる。
二毛作の具体例
・移動中に読書する
・料理をしながら音声学習
・脳の記憶のメカニズムを利用して、寝ながら記憶を定着させる
・トレードしながら、値動きのない時間に別の仕事をする
・体験したことや学んだ内容を記事にする
これは僕が実際にやっている「二毛作」ですが、
アイデアや状況次第で色々な「二毛作」ができそうですね。
テクノロジーを活用する
パソコンの知識は早いうちに徹底的に習得するべきです。
テクノロジーに対する知識がないと無駄な労力を使い続けることになります。
本田さんは具体的に、
・インターネットの使い方の習得
・エクセルの習得
・パワーポイントの習得
・キーボードのタッチタイピングの習得
・予測変換ソフトの導入
を早い時期に意識的に行ったそうです。
ただし、テクノロジーは場合によっては習得に時間がかかりすぎる場合もあるので、投資すべきかどうかよく考えて取捨選択する必要があるとも言っています。
身につけた知識やスキルから継続的・永続的にリターンが返ってくるのであれば良いスキル投資になるでしょうし、そうと判断すれば身につけてみるのもありでしょう。
僕にとって、このホームページをつくるために行った「ワードプレスの習得」も「テクノロジーに対する投資」になっているのですが、ワードプレスを使って日々学んだことなどを整理してまとめることによって、圧倒的に情報整理の効率化がされていると思います。
睡眠の科学
睡眠は、(時間の)固定費の中で最も長い時間を費やすものなので、よく考えるべきでしょう
本田直之さんは、「睡眠は脳科学的に捉えて実践すべきだ」とおっしゃっていて、具体的には以下のような方法を実践しているようです。
・早起きをする
・日の出とともに起きて、夜は寝る
・脳が目覚める前に体を動かして体主導で脳を目覚めさせる
・昼寝の効果を利用する
・睡眠の周期を利用してスムーズに起きる
・寝ている間に脳の記憶が整理される効果を利用して、寝る前に記憶したいことを勉強する
睡眠の科学的なメカニズムなどに関しては以下の記事でも詳しく解説しています。
参考記事 >>> 睡眠
読後の感想など
この記事では、筆者の本田直之さん本人のエピソードはなるべく省略して書いていますが、本そのものには本田さん自身のエピソードも豊富に書かれていて、この記事で紹介した個々の「スキル」や「ノウハウ」の使い方・効果をより具体的にイメージできると思います。
文章もとても読みやすく、無駄がなく、実生活に取り入れることができるノウハウ満載の非常に読み応えのある本でした。
これは「行動のため」の本ですね。読むだけではダメです。手元に置いておいて、何度も読み返しつつ、実際に自分の生活に取り入れていってもらいたいです。まさしく、一家に一冊。
身につけるのには「行動」が必要になってきて、全て実践するのは簡単ではありませんが、一度身につけてしまえば一生使える本物の考え方だと思いました。
この内容が本1冊で学べるって結構すごいですよ。実際に活用したときのリターンは計り知れない。
本田さん本人が大の読書家なので、彼が過去に膨大に読んできた本の中から得た「エッセンス」が詰まっています。
仕事や勉強を効率的に進めていきたい、そしてちゃんと成果を出したい全ての人へ強くオススメできるとても良い本です。
「レバレッジ・シンキング 無限大の成果を生み出す4つの自己投資術」(本田直之著)
メモ・抜粋
「知識のレバレッジ」の基本は「1から100を生む」という発想。成功した人のやり方を学んで、そこに自分なりの応用を加えるのが成功の近道。限られた時間の中で成果を上げるには、この方法が最も効果的。
時間と労力を費やしても、きちんとしたものができるとは限らないのです。成果が上がるかどうかもわかりません。ゼロから1ではなく、1から100をつくる方法をとりました。
自分の課題をクリアするための良いモデル、前例は世の中にたくさんあります。そうしたものから学び、自分なりのアレンジを加えることによって最短距離で成果を上げることができます。
レバレッジ・メモは、本を読んで自分の課題を解決するのに役立ちそうな情報をピックアップしてまとめたものです。人生の目標に到達するための情報、課題を解決する方法などが抽出されているので、自分の人生の攻略本のようなものが出来上がることになります。
4つのパーソナルキャピタルを構築する。
Doing More With Less を常に意識する。
タスクには制限時間を設ける。
時間割を決める。
自己投資の時間は天引きで時間割に組み込む。
時間の固定費を削る。
ビジネスでうまくいっている人は、スポーツ選手のように絶えずトレーニング=自己投資しているのです。
自己投資によって、「パーソナル・キャピタル(自分資産)」を構築し、これにレバレッジをかけることによって、不労所得的に成果が上がっていく。
「パーソナルキャピタル(自分資産)」には、「労力」「時間」「知識」「人脈」の4つがある。
自分に対する投資によって、パーソナルキャピタルを構築し、それにレバレッジがかかって、成果を生み出していくのです。
レバレッジシンキングを身に付けることによって、時間と労力はどんどん必要なくなり、成果や収入だけがどんどん手に入ってくる状態になれる。
少ない労力で成果を上げるということはとても重要です。少ない時間で人の何倍もの成果を上げる、人並みに働いて周囲より圧倒的な成果を上げることが大切です。そうすれば時間的な余裕も当然出てきます。



